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総入れ歯(総義歯)にインプラントは必要でしょうか?

2013.12.23

最近、入れ歯や総入れ歯の治療方法として、インプラント治療を2~4本行って総入れ歯を支える方法をよく耳にします。

・インプラントオーバーデンチャー

・ALL ON 4 (オール オン フォー)インプラント義歯

・インプラント義歯

等、名称は色々ありますが、要するに総入れ歯を骨に埋め込んだインプラントで動かない様に固定する方法です。
総入れ歯、特に下の総入れ歯は通常の方法では安定が難しく、すぐ外れたり浮いてきたりします。
インプラントを埋め込んで入れ歯を固定すると簡単に安定が得られますが、ここには大きな難点があります。

・インプラント手術に伴うリスク、恐怖感

・インプラント治療により発生する高額な治療費

・後々のインプラントのトラブル

下の総入れ歯(総義歯)をインプラント無しで安定させるためには、歯科医は十分な知識の習得・熟練が必要です。

以前に下の残りの歯は殆どグラグラで、「抜歯してインプラントで固定する総入れ歯を勧められて悩んでいる」 という患者さんが来られました。
インプラントの手術が怖くて不安が有るとの事で、当院の精密義歯に関心を持たれて相談に来られました。
残りの歯は確かにグラグラで抜歯は仕方が無い状態でした。
抜歯後はやはり総入れ歯の治療となりますが、なぜ初めて総入れ歯をされる方にいきなりインプラント式の義歯治療がお勧めなのでしょうか?
その患者さんにお話ししました。

「インプラント式か通常の精密義歯・入れ歯か迷われているのでしたら、まずは通常の精密義歯をされたらいかがでしょうか?」
「通常の手術無しの入れ歯をしてみて、どうしても安定に不満でしたらインプラント式を考えてはいかがでしょうか?」
そうです。 まずは外科的な侵襲の無い通常の入れ歯治療をしてみて、その後インプラントを考える事はできますが、 インプラントをしてしまってから、「やっぱりやめよう」 とイン プラントを除去することは大変困難ですし、インプラント処置で生じた骨の穴は簡単には塞がりません。
色々と説明をして充分に考えて頂きましたところ、 当院で精密義歯の治療をご希望されました。
最終的にはインプラント無しの精密義歯で「全く不自由は無い」と満足されました。

インプラント手術の必要がない入れ歯で上手くいけば患者さんもそれに越したことはありませんよね。
利益の高いインプラント固定入れ歯をいきなり勧めている事が多いな・・・と感じる昨今です。